08 марта 2014 года в08.03.2014 06:53 0 0 10 1

「落葉日記」

「落葉日記」は、嘗て同名の戯曲を書いたことがあり、その主題をそのまゝ小説にしたものであるが、もちろん、構想はまつたく新しくした。  戯曲の方は、老婦人下枝子を主人公としたものであるが、小説の方は、その孫娘梨枝子を第一の主要人物とした。  こゝでは、西欧的なものと日本的なものとの対立、殊に、その不幸な結合から生れる救ひなき性格破産の悲劇を取扱つてみようと試みた。  例外的な事件と人物からなるこの物語の発展に、読者はやゝ現実の世界から引きはなされる感じがあるかもわからぬが、うつかりすると、これこそ、現代日本の明日の姿かもしれない。作者は、さういふことを暗示したつもりである。  小説に於ける詩、散文のなかのリリシズムといふ問題をも、私はこの作品で意識的に追求しようとした。 「根こぎにされたもの」の空虚と哀愁とを、生々しいリアリズムの筆にのせることは、私のこの次ぎの仕事である。  この集に入れた戯曲三篇は、それぞれ、劇作家としての私にとつて、ある意味での記念作である。 「ママ先生とその夫」は、発表後しばらくたつて劇団築地座がこれを上演した。故友田恭助君が、朔郎の役を演じて好評であつた。多分、私のものを彼が手がけた最初であつたと思ふ。  上演に際して気がついたことは、こんな「意地の悪い」作品をどうして書いたらうといふことである。見物の心を愉しませる要素が実にすくない。妙に寒々としたものが後に残る。  これは必ずしも意外な発見ではないが、実際の舞台からこれほどまでの印象を受けようとは思つてゐなかつた。 クレジットカードの総合情報

Комментарии

Зарегистрируйтесь или войдите, чтобы добавить комментарий

Новые заметки пользователя

NYOUBOU — 女房の妬くほど亭主もてもせず

13

久久都比売神社一に

久久都比売神社一に久具神社と云い、大水上神の児久々都比古命・久々都比売命を祀ると延暦儀式帳にある。倭姫世記にも久求小野に久求社を定め賜う...

17

居の模様から起ったと決定する様に

居の模様から起ったと決定する様に、そう手軽には運び兼ねるの感なき能わぬのである。  しからば何に由ってその名の起原を古しというか。既に少彦...

14

したがって自分は大体において

したがって自分は大体において、日本民族が朝鮮民族と同一系統に属すと認むる見地の下に、日本のクグツすなわち傀儡子も、朝鮮の揚水尺すなわち才...

14

クグツの名がその持物たる

クグツの名がその持物たるクグ製の袋クグツから導かれたろうという柳田君の御説、傀儡または広大の朝鮮音から移ったのであろうという安藤君の御説...

16

かくて氏は、我が袋の一種を

かくて氏は、我が袋の一種をクグツというのも、揚水尺が柳器を編んで販売するのを業とすることから考えると、朝鮮から来たこれらの徒の製作したも...

12

今一つ安藤正次君によって

今一つ安藤正次君によって、歴史地理三十三巻三号(大正八年三月)に発表せられた新説がある。それは傀儡の二字の朝鮮音から導かれたのであろうと...